借入金額＝店舗工事費という考えは超危険！

bhに開業相談に来られる方でよくあるのは、以下のようなお話。
「先輩に聞いたところ、工事が５００万円ぐらいかかると聞いたので、日本政策金融公庫から工事費として５００万円借りる予定。」
こういった考えの場合、かなり危険な開業となります。

開業時に大きくかかる費用は店舗の工事費のみと考えていませんか？
開業時にかかる費用って、どういうものがあるか考えてみましょう。

1.不動産取得費
出店対象の不動産物件確保の初期投資予算。礼金、敷金（保証金）、仲介手数料、前家賃、家賃保証会社加入、火災保険など

2.開業準備金
◯美容薬剤、薬液、道具、備品類の費用
◯店舗に設置する洗濯機、冷蔵庫、パソコン、BGM機器などの家電費
◯チラシ、DM、ショップカード、名刺、ポイントカード他、販売促進紙媒体の印刷費
◯ホームページの費用
◯店舗の各種保険費
◯退職からオープンまでの生活費
etc…

3.運転資金
開業の段階で残しておくべき運営の為の余剰金。

4.施術機器
店舗に設置する機器類。例えば、美容室なら、美容椅子・シャンプー台・シャンプー椅子・促進器類etc…

5.店舗工事
これが最も大きな出費。しかし、店舗はあくまでも外装、内装、照明ほか、電気ガス水道の諸設備の準備であり、工事完了段階は、空っぽの状態。

以上、開業に必要となる総額は「不動産取得＋開業準備＋運転資金＋施術機器＋店舗工事」の５つの要素の合計額となります。
この5つの要素全体の中で、店舗工事費が占める割合は50％から60％。店舗工事費だけ借りた場合、最終的にはお金が足りなくなるのが明白です。
借入金額＝店舗工事費という考えは、超危険なのです。

「開業総額」と「店舗工事費」は根底から異なります。
開業総額予算を大きな木に例えれば、店舗工事費は１本の枝でしかありません。
予算バランスの知識を理解して、「店舗工事費」だけではなく「開業総額予算」を考え、借入を行いましょう。