開業は決してゴールではない!

例えば美容室って、いつの間にか新しいお店ができて増え続けている印象がありますよね。
しかし、毎年増え続ける美容室の数より、退店して無くなっている美容室のほうが格段に多いのです。

なぜ開業する美容室が多いのか?
これは、美容師さんの思い描く最大のゴールが「自分の店を持つこと」だからではないかと思うのです。

実は、美容業というのは職種的にいえば、きちんと目的と計画性を持って実行すれば、「独立して自分の店を持つこと」自体、他の業種に比べて比較的実現させやすい業種です。
店を持つこと自体は、ある程度の資金の調達能力と出店場所さえあれば誰でも実現可能なのです。

しかし、実際に開業して10年後の段階でも健全に経営を続けている美容室は果たしてどれぐらいだと思いますか?
答えは約2~3%と言われています。100人開業して、たったの2~3人だけしか10年後には残っていないのです。
開業するのは比較的簡単でも、10年後も運営を続けていくことは容易ではないのです。

一体、何の為に開業するのか?
それは、先々10年以上におよび、いや、永遠に経営を続けていくためですよね?
「自分の店を持つこと」は、最初の一歩でしかないのです。
開業とは、店舗工事費という非常に大きなお金を使って巨大な道具を用意してスタート地点に立つことでしかありません。
この大きすぎる道具を大切に使い続けて、それこそ年期が出るまで使い倒して、永遠にお金を稼ぎ続ける。
「結婚はゴールではない」とよく世の中で言われますよね。
開業もこれと同じ理屈で、「開業はゴールではない」のです。

美容室をメインにお話しましたが、美容師に限らずどんな職種でも同じです。
開業をするという行為は、一人の技術者が、本気で覚悟を決めて技術者から経営者に変身するための人生の分岐点。
開業をする以上は、本気で経営者になる決意をすることが必要なのです。

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